こどもって、日頃は大胆でも、ふとしたときに繊細になりますよね。
うちの小学2年生の娘も、いつもは細かいことを気にしませんが、夫とわたしの口ゲンカにはとても敏感。
すぐに「離婚するの?」と聞いてきます。気を付けなければ。
今回は、元塾講師で心理カウンセラーの筆者が、『まほうのほうせきばこ』をご紹介します。
「小学校低学年の女の子におすすめの本を探している」
「不安な気持ちを引きずっている娘を元気づけてあげたい」
「不登校のこどもへ本を買ってあげたい」
こんな方のお役に立つ記事です。
実際に、うちの娘が何度も読んでいます。
おもしろい!
こう言って、何度も読んでいます。
わたしは本を本棚に置いておいただけなので、本当におもしろいんだろうと思います。
『まほうのほうせきばこ』おすすめポイント
『まほうのほうせきばこ』はAmazonのレビューでも高評価です。
おすすめポイントはこの3つです。
・ハッピーバースデーの著者
・2022年 未来屋書店 すいせん図書
・カラフルでかわいい表紙。思わず手に取りたくなる!
『まほうのほうせきばこ』本の概要
ユウナは小学2年生の女の子。
おじいちゃんのことが大好きです。
でも、おじいちゃんは遠くに住んでいるのでなかなか会えません。
さくらの季節、ユウナは家族みんなでおじいちゃんに会いにいくことになりました。
おみやげに花びらのペンダントを作って、準備万端!
さあ、いよいよおじいちゃんに会う日がやって来ました。しかしその日の朝、おじいちゃんが突然亡くなります。
ユウナは時間をかけて少しずつ、現実を受け入れていきます。でも、クラスの男の子との出来事がきっかけで、心とからだのバランスを崩してしまいます。
おなかが痛くなったり、妹のサナをたたいたり。
学校へも、なかなか行けなくなってしまいます。
そんなユウナは、ある日ママからまほうのほうせきばこをもらいます。
さあ、どんなまほうがとび出すでしょう?
『まほうのほうせきばこ』本の感想
身近な人の死は、誰にでも起こることです。でも、小学2年生のユウナにとってはつらすぎる出来事でした。
わたしはこの本を読んで、小学3年生のとき祖父が突然亡くなったことを思い出しました。
ユウナよりひとつ年上ですね。
当時の自分にとって身近な人の死は初めてのこと。わたしは、祖父の死を受け入れるのにとても時間がかかりました。
祖父とは年に2回、お盆とお正月に顔を合わせるだけ。わたしは祖父と会話をしたことはあまりありませんでした。だから、ユウナのように「大好きなおじいちゃん」というわけではありません。
それでも当時の自分にとって、祖父の死はつらいものでした。
冷たくなって動かない祖父、はじめて見る祖母が泣いている姿、お葬式の雰囲気など、死というものを肌で感じて混乱しました。
食事がのどを通らず、「食欲がないってこういうことなんだな」と思ったのを覚えています。
当時のわたしが祖父の死をどう乗り越えたかというと、特別なことは何もしていません。「日にち薬」というように、時間の経過とともに少しずつ回復するのを待つのみでした。
だから、ユウナのママのように、気持ちに寄り添ってくれる人がいたらどんなに心強かっただろうと思います。
ユウナのママは心が不安定になっているこどものサポートがとても上手です。
「ありのままの気持ちを受け止める」というのはカウンセリングの基本中の基本でもあります。
日々の生活でこどもの心に寄り添い、気持ちを受け止めるのは簡単そうでなかなか大変なこと。
意識して、こどもに寄り添おうと思います。
『まほうのほうせきばこ』著者プロフィール
『まほうのほうせきばこ』の著者である吉富多美さんのご紹介です。
吉富多美(よしとみ たみ)
山形県新庄市生まれ。
『まほうのほうせきばこ』より引用
著書に『きっと きみに 届くと信じて』『アナザーヴィーナス』『チェンジング』『ハードル3』『トモダチックリの守り人』『リトル・ウイング』『アニメ版ハッピーバースデー』『アニメ版ハードル』、青木和雄との共同執筆作品に『ハッピーバースデー』『ハードル1・2』『HELP!』(すべて金の星社)などがある。
『ハッピーバースデー』はテレビドラマ、ミュージカル、朗読劇、コミックに、また『ハードル』『HELP!』はコミックになっている。
横浜市在住。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、元塾講師で心理カウンセラーの筆者が、『まほうのほうせきばこ』をご紹介しました。
ポイントは、下の3つ。
- 『ハッピーバースデー』で知られている吉富多美さんの作品。
- 主人公のユウナは、おじいちゃんの死で心と体のバランスを崩すが、
- ユウナのママが娘を上手にサポートしている。
こちらでした。
良い本との出会いがありますように!
コメント