学校の教師と塾講師の違いは?元塾講師が解説!

学校の先生と塾の先生

「先生」と聞くと、あなたは誰を思い浮かべますか?

わたしは、娘の小学校の担任の先生がパッと思い浮かびました。一生懸命で、かわいらしい方です。

先生というと、学校の他に塾の先生もいます。
「それじゃあ、学校の教師と塾講師の違いは何?」

こう思いますよね。

この記事では、元塾講師の筆者が「学校の教師と塾講師の違い」についてご紹介します。

わたしは大学時代に塾講師を始め、社会人になっても非常勤講師を続けたので全部で5年以上は講師として生徒と関わってきました。

「こどもが学校に行きたがらない。行く必要はある?」
「塾さえ行けば学校なんて必要ないのでは?」
「学校の先生と塾の先生ってどう違うの?」

こんな方におすすめです。

目次

学校と塾の特徴が違う

学校と塾は、似ているようで違います。
それぞれに特徴があって大きく違う点があるので、詳しくみてみましょう。

学校の特徴

  • 全国共通
  • 授業内容にばらつきがでないようにするため、「学習指導要領」のもと授業を行う
  • 主要5科目(英語、数学、国語、理科、社会)以外の副教科(体育、音楽、美術など)の授業もある
  • 掃除や給食当番など日々の活動もある
  • 体育祭や文化祭など特別なイベントもある

学校に行く目的は「基礎学力と教養に加え、社会性を身につける」

塾の特徴

  • 個別指導、集団指導、オンライン授業など多種多様なスタイル
  • 授業内容は個人のレベルに合わせる
  • 主要5科目(英語、数学、国語、理科、社会)の授業
  • 掃除や給食当番はない
  • 体育祭などの特別なイベントはない

塾に行く目的は「とにかく学力を上げる」

学校の教師と塾講師の役割が違う

学校と塾には、上で説明したように特徴がありました。かなり大きく違う部分もありましたよね。

学校の教師と塾講師は、それぞれの特徴のもと役割を果たしています。

ここではそれぞれの役割を詳しくみていきます。

学校の教師の役割

学校の教師の役割は「基礎学力と教養に加え、社会性を身につける」という目的を達成するためのサポートです。

学校では、学習指導要領のもと日々の教育が行われます。(参考:学習指導要領「生きる力」

実は、学習指導要領は約10年に一度、時代に合わせて変わっているんです。最近では、小学校2020年、中学校2021年、高校2022年に新しい学習指導要領がスタートしています。

学習指導要領の変更はかなり大がかりなもの。

例えば、小学校に英語教育が導入されますが、学校の教師で英語を教えるスキルがある先生はひと握りです。
そのためALTという外国語指導助手を10年以上前から養成していました。

また、社会性という面においても学校はとても重要です。

正直言って、学校の教師はずば抜けて勉強ができる必要はないです。ご存じの通り、特に小・中学校の教員は高度な内容の授業をする必要はありません。しかも、教師自身も一度経験している内容です。

それより何より、わかりやすく説明する力社会性をどう身につけさせるかが求められます。

人間の体感時間は、0~20才までと、20~80才は同じとされています。

小学校から高校まで合わせて12年間。
ものごころついてから20才までの、かなり多くの時間を学校で過ごすことになります。

この時期に人とどう関わっていくかはとても重要なのです。

人との心地良い距離感は違うもの。
トラブルがあったときの対処法も千差万別です。

人とどう関わるかは学校で学ぶいちばん大切な点であり、次にあげる塾とのいちばん大きな差でもあります。

塾講師の役割

塾講師の役割は「とにかく成績を上げる」という目的を果たすためのサポートです。

わたし自身、縁があって大学時代から社会人になっても塾講師をやっていました。
全部で3社、個別指導の講師を経験しました。

塾講師は実際に授業に入る前に研修があります。
ここで授業の進め方、教材やノートの使い方などの説明があります。

運営している会社の方針によって、授業で受け持つ生徒数や、教材・ノートなどに差はありますが、どの塾も目的は明確です。

それは「成績を上げる」ということ。
これに尽きます。

受験生は志望校合格のため、その他の学年は試験の成績アップが目標で、講師はそのサポート役です。

「塾が楽しい」
「勉強が楽しい」
「塾の先生が大好き」

生徒にこんなふうに思ってもらうのは本当にうれしいことです。講師のやりがいにもなります。しかし、絶対にこれだけじゃダメ。
手段の目的化は絶対にあってはならないのです。

つまり、こういうことです。

「成績はずっとふつう。上がらない。でも楽しい!」

これは学校では許されても、塾では絶対にあってはならないということです。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は元塾講師の筆者が「学校の教師と塾講師の違い」についてご紹介しました。
サクッとまとめると、下のような内容でした。

・学校の教師の目的は「基礎学力と教養に加え、社会性を身につける」ということ。
・塾講師の目的は「成績を上げる」ということ。

ひとつでも役立つ情報があればうれしいです。

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この記事を書いた人

大学時代に「時給が高い」という単純な理由で塾講師をはじめるが、想像以上に楽しかったので大学卒業後も本業のかたわら非常勤講師を務める。現在は子育て中の主婦。

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