こどもの数は減っているのに、いじめの数は増える一方。
悲しいニュースを目にするたび、心が痛みます。
今回は、元塾講師で小学生ママの筆者が「とべないホタル」をご紹介します。
「小学校低学年のこどもにおすすめの本を探している」
「いじめは悪いことだと感じて欲しい」
「友達といい関係を築いて欲しい」
こんな方のお役に立つ記事です。実際にわたしの娘も読んで、思うところがあった様子でした。
感想は多く語りませんでしたが、心を打つお話だと思います。
『とべないホタル』おすすめポイント
『とべないホタル』は30年以上読まれているロングセラーです。まずは、おすすめポイントをご紹介します。
- 全国学校図書館協議会選定図書
- 静岡県・青少年にとっての優良推薦図書
- 小学校で道徳の教材として使われている
- 森寛子さんの挿絵も美しい!
安心して読むことができる内容なので、小学生の子供さんへの贈り物にもおすすめ!
『とべないホタル』著者プロフィール
『とべないホタル』の著者をご紹介します。
小沢昭巳
1929年富山県生まれ
著者の小沢昭巳さんは小学校教師。
この「とべないホタル」が生まれたきっかけは、彼が受け持っていたクラスでいじめがあったこと。
しかも、いじめにあっていた女の子は小児麻痺だったのです。
彼は生徒達を説教しますが、いじめは終わりません。
それどころか、いじめは何度も繰り返されます。
あるとき彼は、田んぼの片隅に群がるホタルを見てひらめきます。
もし、あの中で一匹だけ飛べないホタルがいたら・・・
それを形にしたのがこの作品です。
『とべないホタル』本の概要
ホタル達がサナギからかえり、いよいよ飛び立とうという夜、1匹だけ空へ上がれないホタルがいました。
それがこの本の主人公、「とべないホタル」です。
仲間のホタルたちは精一杯のアドバイスをしますが、とべないホタルはどう頑張っても飛べません。
そのうち、仲間たちはみんなどこかへ行ってしまいます。
ある日、とべないホタルにピンチが訪れます。
そのとき仲間がとった行動は・・・?!
『とべないホタル』本の感想
お話の中で、とべないホタルがひとりネコヤナギの枝に登り、美しい夜景を楽しむシーンがあります。その様子から、わたしはとべないホタルは自分の置かれた現実を受け入れているように感じました。
しかしその後、仲間の勇気ある行動がきっかけで、とべないホタルの気持ちがガラッと変わります。
この勇気あるホタルの行動は、本を読んでいる自分まで救われた気持ちになりました。
自分だけ飛べずに孤独を感じていたとべないホタルが、仲間のやさしさに触れてこんなに変わるものなのかと。
また、ホタルを持ち帰る姉弟のエピソードも優しい気持ちになります。
本の中では、ホタルの世界でも、人間の世界でも弱い者に心を寄せている点が共通しています。
50ページほどの短いお話ですが、心が洗われる美しい本です。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、元塾講師で小学生ママの筆者が「とべないホタル」をご紹介しました。
ポイントは、下の3つ。
- 元小学校教師の筆者が受け持つクラスで、いじめがあったことがきっかけで生まれたお話。
- 主人公のとべないホタルは、仲間のやさしさに触れ、自分の持つハンディキャップがどうでもよくなった。
- ホタルの世界でも、人間の世界でも弱い者に心を寄せている点が共通している
こちらでした。
良い本との出会いがありますように!
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